この記事は、Adobe Community Exprets presents Creative Advent Calendar 2024の16日目の記事になります。
前回の記事は@assauseさんの「InDesignの合成フォントをidmlから触るときの情報を確認してみる InDesignの合成フォントをidmlから触るときの情報を確認してみる - 実験る~む 」でした。
私はPhotoshopが専門なので、InDesignに関しては全くの初心者です。しかし、Adobe Community Expertsの仲間が書いている記事を読むことで、新たな知見を広げることができます。せっかくコンプリートプランを契約しているので、InDesignも使ってみようと思います。
1. はじめに
約1年ぶりに筆を取ります。今回は、私が多用しているお手軽デジタルメイクのレタッチ方法をご紹介します。
以下のように1分もかからず顔の印象を変えることが可能です。
2. 使用する素材
まずは、人物画像を用意します。ここでは AdobeStockの無料素材を使用しています。
3. レイヤーの作成
次に、新しいレイヤーを作成し、(RGB)=(128,128,128)で塗りつぶします。 このレイヤーをオーバーレイで合成します。
- オーバーレイの特性:
- RGB値が128だと画像には何も変化がありません。
- 128より大きい値だと、スクリーン処理(明るくなる)が適用されます。
- 127以下の値だと、乗算処理(暗くなる)が適用されます。
この特性を利用して、グレーのレイヤーを「覆い焼き」や「焼き込み」処理で明るくしたり暗くしたりします。
4. 便利なポイント
- 明暗のコントロール:
- グレーの明暗を調整するだけで、人物の明暗も簡単にコントロールできます。
- やり直しが簡単:
- やり直したい場合は、(128,128,128)のペンで塗りつぶすことで効果を消すことができます。
5. 実際の例
実際に、ノーズシャドウを入れ、アイラインの膨らみを強調し、リップの膨らみを足してみました。 また、フェイスラインをシャドウを入れて面長風にしてみました。 アニメーションGIFで効果の切り替えを確認できます。
合成したレイヤーは次のようになっています。
6. 技術解説
オーバーレイの公式の解説によりますと:
基本色に応じて、カラーを乗算またはスクリーンします。基本色のハイライトおよびシャドウを保持しながら、パターンまたはカラーを既存のピクセルに重ねます。基本色は、置き換えられませんが、合成色と混合されて基本色の明るさまたは暗さを反映します。 公式解説リンク
これをコードで表すと、以下のようになります:
if (a < 128) { result = (a * b) >> 7; } else { result = 255 - ((255 - a) * (255 - b) >> 7); }
まとめ
この記事では、オーバーレイの特性を活かし、新しいレイヤーを作成してRGB値を調整することで、簡単に明暗をコントロールできる方法を説明しました。また、やり直しが簡単であることもポイントです。 オーバーレイの仕組みを理解することで、論理的にレタッチを設計できるので是非とも知っておいてください。
Adobe Community Expertsによる、クリエイティブアドベントカレンダーを引き続きお楽しみいただき、日々のクリエイティブ活動に役立てていただければ幸いです。